こんにちは!
日々、土壌汚染調査のお問い合わせをいただきありがとうございます。
今日はよくあるお問い合わせについてお話いたします。
土地売買を行う際に、土壌汚染調査を行いたいというお話をいただく場合、クリーニング店、ガソリンスタンドについてご相談をいただきます。
今回はクリーニング店やガソリンスタンドで使用されている汚染物質の毒性や調査についてご紹介いたします。
■クリーニング店について
クリーニング店では、ドライクリーニングをされている場合、パークレンという溶剤を使われていることがあります。
このパークレンは土壌汚染対策法で言う所のテトラクロロエチレンという物質です。
□テトラクロロエチレンの毒性について
テトラクロロエチレンは、発がん性があり、長期間暴露し続けると、腎臓や肝臓、呼吸器や神経に障害が出てきます。また、妊娠中の方であれば胎児にも影響が出ると言われています。
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□土壌汚染になる原因
テトラクロロエチレンはセメントを透過してしまう性質があります。
クリーニング店で床にこぼしてしまったり、配管から漏えいしてしまっている場合、床面から汚染が広がってしまいます。
土壌汚染を未然に防ぐ要因として、洗濯機器の十分な点検、メンテナンスで溶剤の使用量の把握を行うことで、漏えいを防ぐことができます。
□土壌汚染調査の流れ
・義務調査の場合
クリーニング店で調査を行う場合、また過去にクリーニング店を営んでいた場合、行政にパークレンの使用届が出ている場合があります。
その場合、お店を廃止・廃業する際に、行政から調査命令が出ます。
この調査は義務調査といわれます。義務調査は行政監視の上で調査を行う性質があり、調査から措置まで行わなければなりません。
・自主調査の場合
ドライクリーニングであってもパークレンを使用していない場合や、ドライクリーニングを行っていない店舗、引き取り店等、クリーニングを行っていても行政に届け出が出ていない店舗では行政の監視などなく行われる自主調査となります。
自主調査では、お客様のニーズに応えたサービスを行います。一般的には土壌汚染対策法で定められている物質すべての調査をお勧めしていますが、クリーニング由来の汚染物質の調査を行うことも可能です。
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■ガソリンスタンド
ガソリンスタンドの調査を行う場合鉛やベンゼン、油類の調査を行います。
またガソリンスタンドではオイルタンクを地下に埋めており、タンク下の土壌試料を採取するため、ボーリング調査を行います。
□毒性について
・鉛…鉛は長い間暴露すると、腎臓、神経、血液に障害が出ます。
・ベンゼン…ベンゼンは長い間暴露す、発がん性及び、呼吸器、血液に障害が出ます。
・油…油には臭いや油膜など嫌悪感を引き起こすものがあります。
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□土壌汚染になる要因
ガソリンスタンドでは、タンクや配管が埋設されており、そこからの漏えいが1番の原因であると思われます。
日々の点検で土壌汚染を未然に食い止める、漏えいが発覚した場合には、直ぐに対応することが必要です。
□土壌汚染調査の流れ
・義務調査、自主調査について
ガソリンスタンドで行われる調査は、自主調査がほとんどです。
各都道府県の行政によっては条例で、ガソリンスタンド廃止の際には調査を行うことが義務付けられている地域もあります。
・油汚染について
調査を行う際には油を調査するのですが、油類に対する基準が定められていなく、あくまでガイドラインに定められている調査方法で調査を行うことになります。
しかし、土地売買を伴うものである限り、買主が納得された状態でのお引き渡しを行えるように、油汚染であっても対策措置を行ったうえでの、お引き渡しをお勧めしています。
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今回は汚染物質の特性や、毒性、調査のさわりの部分についてご紹介させていただきました。
土壌汚染について気になる部分、調査の費用についてなど詳しいご相談をされたい場合には是非ジオリゾームにご相談下さい。
森上
*業務時間外は、直接担当者に繋がります。