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2024年

油汚染調査の方法~ガソリンスタンド、油汚染地での調査~


油

さえき

少しマニアックですが、油汚染の調査方法、

ガソリンタンクがある場合のボーリングの深さなど、油汚染調査を詳しく解説していきます。

油汚染って、どう判断する?

さて今日は、油汚染についてお話いたします。土壌汚染調査のお問合せをいただく中に、油汚染についてご相談をいただくことがあります。厳密にいえば、油(=油類)は土壌汚染とは異なるものとされています

土壌汚染の有無を判断するのには、土壌汚染対策法で定められている26項目の特定有害物質が、国の定めた基準を超過しているか、基準を満たしているかによって判断します。しかし、特定有害物質の26項目の中には油は含まれていません

それではどのようにして、土壌の油汚染というのを規制しているのでしょうか。答えは、臭いや油膜など、人が生活するうえで嫌悪感を感じるかどうか、といったことになります。

 

油汚染の基準は?

特定有害物質にはそれぞれ土壌に含まれる濃度によって、基準が定められていますが、油には基準が定められていないのが現状です。あくまで油汚染にはこういうアプローチで調査をしてくださいという「油汚染対策ガイドライン」があります。

油汚染対策ガイドライン」で、下記のように必要とされる対策が記載されています。

①油汚染問題のあった土地において、その土地の現在の及び予定されている利用状況に応じ、油含有土壌に起因して生ずる油臭や油膜による生活環境保全上の支障を除去することを目的として行うものである。

油臭や油膜は人が感覚的に把握できる不快感や違和感があることから、油汚染問題への対応の基本はそれらが感じられなくなるようにすることである。

油汚染調査①油臭判定と油膜判定

ここからは、油汚染調査について、詳しくみていきます。

油汚染調査の主な調査となるのが、油臭判定(土を採取し臭いを嗅いでみる)油膜判定(水を入れた容器に土を入れ、油がしみだしてくるかを調査)です。

この油臭判定と油膜判定で油汚染の有無を調べます。

油臭は段階的に、
0:無臭、
1:やっと感知できるにおい、(検知閾値濃度)
2:なんのにおいであるかがわかる弱いにおい(認知閾値濃度)
3:楽に感知できるにおい
4:強いにおい
5:強烈なにおい
と分類されます。

油膜は段階的に、
0:なし
1:ごく小さな油膜のようなものが浮く
2:油膜有り
3:干渉模様や色が確認できる
4:油層、油の塊が確認できる
と分類しています。

*上記の段階的な表現はジオリゾームでの調査の場合ですので、より細かくされている場合もあるかもしれません。

この段階表記のなかで2以上の場合は、油汚染が認められるという結論としています。油汚染であくまで問題になるのは、油臭や油膜による生活環境保全上の支障をきたすほどの油汚染があることだからです。

いかがでしたでしょうか。
続いては、油汚染のボーリング調査についてお話させていただきます。

■□関連ページ□■
土壌汚染物質 一覧
調査契機 ガソリンスタンド売却
事例紹介 ガソリンスタンド跡地

油汚染調査②表層調査&ボーリング調査

さらに、細かい話しになりますが、例えばガソリンタンクなどが埋まっている、もしくは埋まっていた土地の場合、3m~4mほどのボーリング調査から始めることが多いです。

さえき

採取深度について、詳しくお話ししたいと思います。

油汚染調査の手法では、土壌汚染調査とは採取深度が異なります。基本的には人為的な油汚染について調べるため、土壌汚染調査と同じく50cmで判断することになるのですが、油汚染の場合には15cmと50cmの深度で油臭判定と油膜判定を行います。そこで油臭や油膜が確認された場合には、さらに深く1mごとに油臭判定と油膜判定を行います。

1mごとに行うので、どこかで油臭や油膜が確認されなくなる深度が現れた場合には、その中間(25cmごとや50cmごと)おこない油汚染に対しての対策深度を見極めることとなります。

機材

油汚染の調査については土壌汚染と違い10mごとの区画の概念を使うことは少なく、汚染の範囲については、油汚染が確認された地点を中心として5m程度距離を離して再度調査を行います。そこで油臭判定と油膜判定を再度行い、確認されなければ中心地点に近づくように設定し、油臭・油膜が確認された場合には更に距離を離し油臭判定と油膜判定をを行います。

今回紹介した5mという距離についても特に定義づけされたわけではなく、例えば油タンクが設置されている場合には、油タンクの端から油汚染の有無を調査し、油が広がっている範囲を絞り込みます。

ガソリンスタンド用の地下タンクの構造

ガソリンスタンドなどの地下タンクがある場合、その地下タンクの深さ+50cm程度までボーリングして油汚染の有無の調査をします。

ガソリンタンクの一例

タンク室式

タンクの周囲は水密性の高いコンクリートで包み込まれています。強固なコンクリートで固められているため周りの土砂と接することはありません。

その他、二重殻タンク式、漏れ防止構造、直埋(コロッケ)式(少量危険物にのみ可)などがあります。

基本的に、タンクの底面の深さの汚染を確認するために、タンク底面までボーリング調査をして調べます。情報が無い場合には、一般的なタンク深さを調べることになります。

またジオリゾームでは油汚染調査について詳しく書かれている
⇒「解説!ガソリンスタンドでの土壌汚染調査」
という冊子を作成しております。
お気軽に無料ダウンロードをご利用ください。

さえき

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