お元氣様です。今日は土壌ガス調査のトラベルブランクについてのお話です。
~トラベルブランク試験とは?~
トラベルブランク試験とは分析室にて分析をする際に、
「試料採取時から分析を開始するまでの間で、汚染の濃度に変化があるのかどうかを確認するために行う試験」
になります。採取以外は対象地にて採取したサンプルと同様に扱い分析室に持ち運び、分析を行います。
~土壌汚染調査でトラベルブランク試験は必要?~
土壌汚染調査では土壌ガス調査を行う際に現地分析ではなく実験室にて持ち込んで分析を行う場合、トラベルブランクを2検体作成することがガイドラインにて記載されております。また法律や条令調査の場合にはトラベルブランク試料の分析数値を求められるケースも増えております。
~トラベル標準ガスの数値変化の基準は?~
トラベルブランク2検体の試料の既知の濃度と分析結果の平均との差が±20%未満の場合、土壌ガス試料の分析結果をそのまま土壌ガス中の調査対象物質の濃度として分析します。トラベルブランク2検体の試料の既知の濃度と分析結果の平均との差が±20%以上の場合だと、2検体のトラベルブランクの平均の増減数値の濃度を差し引いて土壌ガスの調査対象物質の濃度とします。
~報告書にはトラベルブランクに関する記載はございますか?~
皆様が土壌調査して頂いた会社の報告書には、トラベルブランクに関する説明等の記載はございますか?きちんと記載されていることが、調査会社として法律に則った指標の1つであると思います。運搬時の温度等の状況変化によって採取試料の値が変化しているかもしれませんので、その点にもご注意下さい。
ジオリゾームで調査を行った場合では、報告書にはトラベルブランクの作成状況の内容とその分析数値を巻末資料に記載するようにしております。
・ジオリゾームの調査の流れ
・ガス調査(表層土壌調査)について
~法改正によるトラベルブランクの変化について~
2019年の4月に土壌汚染対策法が改正され、トランス-1,2-ジクロロエチレンが追加される影響により、新たに項目を含んだトラベルブランクの準備が必要となります。
土壌試料の分析方法も変更される点がある為、法律が改正される度に分析会社としては対応に追われることになり、費用も変わってくる可能性がございます。金額面だけで調査会社を選ぶのではなく、コンプライアンスに則った適正な調査をされているのかどうかも調査会社を選ぶ1つの判断材料になってきます。
土壌汚染調査についてのお問い合わせは株式会社ジオリゾームへ!
望月
*業務時間外は、直接担当者に繋がります。