土壌汚染に関わる仕事をしていると切っては切れない関係になるのがメッキ加工等の表面処理業界です。
メッキ加工は土壌汚染の原因となる物質を非常に多く使っているため、土壌汚染を引き起こしやすい業種と一般的に捉えられている印象です。
そこで今回は、表面処理の中でもアルマイト加工について説明したいと思います。
アルマイト加工はアルミニウムを陽極で電解処理して人工的に酸化被膜を作る表面処理のことです。この電極が入っている層にクロム酸を使っていれば六価クロムの土壌汚染が懸念されます。
またクロム酸を使わず硫酸やシュウ酸を使用していた場合でも、陰極に使用していた電極が鉛で出来ており、その電極が溶け出して、下水に漏出するようなことになれば鉛による土壌汚染の原因になることもあります。
ただ、クロム酸も使わず、電極も鉛などの特定有害物質を使用していない場合は土壌汚染を発生させる物質を使用していないケースも数多くありますので「表面処理=土壌汚染がある!」と決めつけるのは決してよくありません。
大事なことは、土壌汚染を引き起こす物質を使用していたことがあるかを過去から現在において把握することです。地歴調査により、土地の利用履歴を調べることでそういった特定有害物質の使用履歴がなければ表面処理業といえども土壌汚染のリスクは非常に低くなります。
>>地歴調査の内容
表面処理業であっても、必ずしも土壌汚染を引き起こす特定有害物質を使っているわけではないということを覚えていただければと思います。
土壌汚染調査のことに関してわからないこと、詳しく知りたいことなどありましたら、
佐伯
◆以下のページもご参照ください
・調査契機 メッキ工場の廃止
・事例紹介 メッキ工場の閉鎖売却
・土壌汚染物質 一覧
・土壌汚染調査の流れ
・実績紹介
*業務時間外は、直接担当者に繋がります。