こんにちは。8月も終わりに差し掛かり、だんだんと気温が落ち着いてきましたね。昨年は異様に暑さが続いていたので、今年は早めに気温がおちついてきてくれてうれしいですね。
さて今日は地歴調査という調査手法についてお話いたします。地歴調査とは土地利用履歴調査の略です。他の言い方としては、フェーズ1調査とも言います。地歴調査は呼んで字のごとく、土地利用の履歴を調査するものです。
例えば、今現在住宅であっても、過去にさかのぼると住宅ではなく有害物質を使用していた可能性がある工場だったり、それとも農薬を使用していたかもしれない畑や田んぼ、手付かずな山林など、さまざまな可能性があります。特に昭和初期等では工場などとして使用されていた場所は土地も広く、今日では大規模な住宅地として扱われている可能性があります。もちろん工場では何かしらの薬品が使用されていたでしょうし、そこに有害物質が含まれていると土壌が汚染された状態のまま住宅を建ててしまっている可能性があります。
近年では不動産売買の際の土壌汚染は重要事項として、売主様もしくは仲介業者が買手様へ説明責任を負うようになっています。その際には、工場などの履歴があるのか、過去にどんな用途として使われていたのかを調べなければなりません。
過去をさかのぼる調査として、登記簿、住宅地図、空中写真などを用いてどんな工場があったのかを調査します。基本的には対象地が畑や田んぼになるまでさかのぼって調査をすることが多いですね。また、現在の土地利用が工場や有害物質を使っている可能性がある倉庫などでは、現地の使用方法をヒアリングし踏査(現場確認)を行い、使用されている薬品の種類や特定有害物質の有無を調べます。さらに汚染は排水などにも含まれている可能性があるため、工場から出る排水経路、処分方法などを詳細に調査を行います。
地歴調査の結果、有害物質の使用履歴が見つかったり、過去に有害物質を使用していた可能性がある工場の履歴が出てくると、実際に土壌をサンプリングする土壌汚染状況調査(フェーズ2)を行うこととなります。
不動産売買などでは明確に土壌汚染の有無を調査することで、買主様にもご安心いただけるという面がありますので、基本的には土壌汚染状況調査にて、特定有害物質26項目(第1種特定有害物質)、第2種・第3種特定有害物質すべてを対象として調査を行うようにしています。もし、項目から省いた土壌汚染が見つかってしまうと大変ですからね。
ただし、敷地面積が広く、全ての項目を調べるとなると膨大な費用を要する場合には、地歴調査(フェーズ1調査)を行うことで有害物質の項目を絞り込んだり、調査範囲を絞り込み、費用を下げることにより、土壌汚染状況調査の費用を最小限に抑えることができます。
ジオリゾームでは地歴調査から土壌汚染の対策工事まで一貫して行うことができます。
土壌汚染のことで気になることがありましたら、
是非ジオリゾームにご相談下さい。
森上
こちらのページもご参照ください
・土壌汚染調査の流れ
・用語集:土地売買・法律に関わる用語
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