皆さんこんにちは
9月も中旬を過ぎると朝晩冷え込む日が出てきましたね。
また気温も上がるような日もあるようなので、体調管理には気を付けてくださいね。
9月14日~16日に土壌技術フォーラム2022が東京ビックサイトで開催されており、私は最終日にお邪魔させていただきました。
大手のゼネコンさんでは土壌汚染の分野でもITを駆使した取組みや難分解と言われ対策の難しいPCBやPFASに対する対策についての取組みなどを見聞きさせていただき、勉強させていただきました。ありがとうございます。
今日お話しする内容としては、土壌汚染の浄化工事について、掘削除去以外についての手法についてになります。
一般財団法人土壌環境センター様が土壌汚染調査や対策についてアンケートを行い実績について集計をされていた結果となりますが、
令和2年では285件の浄化工事の内203件が掘削場外搬出、
令和元年では232件の浄化工事の内202件が掘削場外搬出、
となっています。
複数回答可のアンケートの為、場外搬出と併用している工事もあるため一概には言えないものの、土壌汚染の浄化工事として7~8割は掘削除去を行われています。
土壌汚染対策法では、健康被害が起こらない要件を満たしていれば、汚染土壌の掘削除去よりも汚染土壌の管理をするような方針になっています。
掘削をしてしまうと運搬や移動で汚染を拡散してしまうことなども懸念される為です。法的な解釈で言えばそうなのですが、新たに不動産を購入検討されているエンドユーザーとしては汚染のある土地を買って住居を建てたいとは思わないというのもありますよね。資産価値の面で見れば、汚染を除去するためにコストをかけてでもきれいな土地を買いたいというのはそうですよね。
前置きが長くなりましたが、土壌汚染の対策として掘削除去以外の工法について、ご紹介致します。
■原位置浄化
①化学分解…酸化剤等を撒き、土壌中で混合することで科学的に有害物質を分解
②微生物分解…微生物や栄養剤を注入し、微生物の力で有害物質を分解
③土壌ガス吸引…土壌中のガスを吸引し、有害物質は活性炭に吸着させ回収
④地下水揚水…汚染地下水を揚水し、有害物質を活性炭や吸着剤で回収
■オンサイト浄化
汚染土壌を掘削し、サイト内で分級や汚染土壌を洗浄し、洗浄されたものは埋戻し、汚染が残ったものは場外処分などを行います。
洗浄方法には、熱処理を行う手法や薬剤を使用する手法など、汚染の種類によって、
設置するプラント種類が異なります。
また、熱処理については分解の難しいPCBやダイオキシン類なども分解することが可能な手法もあります。
■原位置封じ込め
鋼矢板やコンクリートなどで汚染を封じ込め、汚染を敷地内で管理する方法
土壌汚染の対策方法については、その後の土地活用にあった
手法を選ぶことが重要になります。
また、時間をかけられる状況なのか、すぐにでもという状況なのかというところで
対策方法はケースバイケースなところがあります。
また対策工事として利用できる敷地の広さや汚染の深さなど、さまざまな要因があります。
土壌汚染についてお困りの際には是非ジオリゾームにご相談下さい。
*業務時間外は、直接担当者に繋がります。